掛け軸の各部の名称
巻緒(まきお)
掛け軸をしまう時に、巻いた掛け軸の周囲を巻いて結ぶ紐です。掛けている間は後ろに垂らします。
掛緒(かけお)
掛け軸を床の間に掛ける時にフックに引っ掛けて固定する紐です。
風帯(ふうたい)
掛けた時にひらひらと垂れることで、掛け軸に虫が止まるのを防ぎます。古来中国では野外での掛け軸鑑賞の際に野鳥による掛け軸への損傷、糞害に悩まされていました。そのため、風帯が風にたなびくものを嫌う野鳥除けに使われていたのではないかと言われています。
軸先(じくさき)
風鎮(ふうちん)をぶら下げます。 陶器、焼き物、鍍金(ときん)、竹、象牙など様々な材質が使用されます。
※ 強い冷暖房や直射日光、湿気の多い場所はお避けください。
※ 掛けはずしの時にはゆっくりと、折れないように慎重に扱ってください。
※ 掛け軸を 長期間掛け続けていると、掛け軸上部で軸紐を支える金具が抜けてしまう恐れがあります。
定期的に掛け替えることをオススメいたします。
※ 年に二回程度、春秋の晴れた日に虫干しをしてください。
保管の際には、専用の防虫香を入れ替え、湿気の少ない場所にしまうようにしてください。
矢筈を掛緒に引っかけ、左手で軸を支えます。
巻緒は後ろにたらします。
矢筈を金具の近くまでかかげます。
掛け緒を金具にかけたのを確認し、
ゆっくりとほどいていきます。
掛け軸を傷めないように、
最後までゆっくりと手でもったままおろします。
各名称の説明です。
巻紙の上から巻緒をゆるめに巻いていきます。
あまり堅く巻かず、
紐はゆるくかけるようにして下さい。
左の図のように、巻緒を掛緒にくぐらせます。
反対側も掛緒にくぐらせます。
収納の際は、風帯は左右に折り重ねて巻き、耳折れ防止の為、添付の厚紙を軸先にはさんで下さい。